大台ヶ原山

概要

 奈良県と三重県の県境に連なる台高山脈の中心をなす。台高山脈の南部に位置し、最高峰の日出ヶ岳、逆峠、三津河落山、経ヶ峰などからなる広大な山塊。大きく東大台と西大台に分かれる。ひと言で形容すると眺望の東大台とジブリ感溢れる西大台という感じだ。西大台は自然保護の観点から一日の入山者数が制限されており事前の申請が必要だが、当日枠もあり事前に申込を忘れたとしても是非とも諦めずにこちらのHPから問い合わせをしてもらいたい。私は平日だったこともあり何と当日枠にもかかわらず西大台貸切という贅沢な体験をすることが出来た。(もちろん事前に電話で予約状況は確認していた)

 最も重要なことは、要件として健脚であって天気が良ければ東大台と西大台は一日で回れるということだ。本来東大台1日、西大台1日とゆっくり時間をかけて回るのが理想的かつ標準的なのだが、時間が無く、健脚で天気が持つのであればここは一日で十分回れる。日の出狙いで日出ヶ岳に行き、そこから東大台を一周、大蛇嵓でかなりゆっくりしたとしても4時間程度で返ってこれる。4:30頃駐車場を出れば9時前には駐車場に戻ってこれる計算だ。そこから9時の当日枠で西大台入山の申込をしてOKが出れば、30分程度の研修を受けて10時頃には西大台に入ることが出来る。西大台は研修では展望台抜きで5時間程度と言われているが、健脚者であれば4時間あれば十分。展望台込みでも4時間半あれば間違いない。よって、15時頃には駐車場に戻ってこれる。但し西大台はトイレはあるらしいのだが、個人的には発見できず。携帯トイレか用はしっかり足しておくのが重要だ。 

 とにかく、この周辺は年間降雨量が5,000mmを超える日本有数の多雨地帯でありなかなか晴れ間を探すのが難しい。大台ヶ原の年間降雨量は少し少ないがそれでも3,500mm程。。。東京の年間降雨量は1,500mm程なので、もはやどちらもほぼ差が無いと思って良いだろう。

 ちなみに駐車場までの道中でも十分に美しい紀伊山地の景色が堪能できる。公共交通機関はあるにはあるが、極限に不便なのと料金のそれなりにするので、やはりレンタカー利用をお勧めする。レンタカーであれば道中には本当に一部ではあるが、このように登山前から十分な絶景を楽しむことが出来る。平日であれば空いているので車を停めて山の自然音に耳を傾けるのも一興と言える。

最高の夏・夕方

みどころ

日出ヶ岳(山頂)での日の出

 大台ヶ原の山頂(最高峰)といえばここになる。展望台もあり日の出を拝むにはもってこい。なのだが、海側からの暖かい空気がガスになりやすいらしく、日の出可能性は低いかもしれない。

大蛇嵓(だいじゃぐら)

 ここが大台ヶ原最大の見所と言えるだろう。眺望系が好みであれば東大台巡りでここは外せない。標高1,600m地点にある断崖絶壁岩場で山から岩が突き出すように出ている奇景なおだが、ここから眺める紀伊山地の形式しかも雲海はかなり美しい。日出ヶ岳から約1時間程度で到着する。ちなみにここは西側を向いているので、ここから日の出は絶対に拝めない。日出ヶ岳でご来光を見てからの訪問をオススメする。

西大台

 上述の通り自然保護のため入場が制限されている区域。一見、面倒臭そうだが枠が空いていれば当日申請でも問題無いし折角ここまで来たら是非とも入山してもらいたい。

 ちなみに西大台は周回コースになっているので時計回りか反時計回りかを選択することになるのだが、「時計回り」を絶対にオススメする。ちなみにこれは研修で見るビデオと逆方向になる。理由としては苔の谷を下から見たほうが壮観感があること、展望台に行くのであれば反時計回りより序盤で分岐になる「開拓跡」につくのでメンタル的に有位である点だ。正直、一日で東大台、西大台を両方回る場合終盤はそれなりにメンタルもシンドイので展望台に行こうとはなかなか思えないだろう。その点時計回りであれば40%くらいのまだ前半で分岐を迎えるのでまだ行ってみよう (片道約800m往復1,600m)という気になるはずだ。メンタルに自信のある方には関係ないが。ちなみに大蛇嵓を逆サイドから見られるという展望台は期待感は満載だが個人的には少しイマイチだった。見るところを間違えたのかのかもしれない。

正木峠

 東大台で日出ヶ岳から大蛇嵓に向かう途中にある峠。ここは昔は森だったようだが、台風や鹿害などにより眺望が開けてしまった。よって眺望が爽やかなポイントなのだがその経緯は少し複雑感がある。ここはゆっくり休憩と言うよりは気持ちよく通り過ぎるのが適している地点と言えよう。

 

評価

  • 総合難易度:★(初級者でも十分楽しめる)
  • 体力度  :★
  • 難易度  :★
  • オススメ度:★★★★ 

初級者でも手軽に楽しむことができ、見所も多い。特に登りが通常の登山と比べてかなり少ないので、登りを苦手としている人やのんびり山歩きをしたい人にオススメ。

基本情報

  • 所在地:奈良県、三重県
  • よみがな:おおだいがはらさん
  • 最高峰:日出ヶ岳(ひのでがたけ)
  • 標高:1,695m

登山口

登山口への行き方

公共交通機関の場合

  • 最寄駅:大和上市駅(近鉄吉野線)
  • 最寄駅からの交通:大和上市駅–(奈良交通バス1時間50分)→登山口

レンタカー活用

尾鷲側から:見た目は近そうなのだが、まずHondaレンタカーと100円レンタカーが駅から離れたところに少しある程度。そこから97kmで約2時間強。また尾鷲に戻ってくることは考えにくく、橿原方向で乗り捨てができなければあまり有効では無さそう。

橿原方面から:距離的な最寄りは「大紀レンタカー大淀営業所」になるのだが、ここはトラック専用、そして下市口駅から相当遠いので利用不能。よって大和八木駅か橿原神宮前駅のレンタカーの活用となる。大阪、名古屋からの一番簡単に出られるのは大和八木駅。特に共に駅から徒歩圏内で、私のようにとにかく極力車の走行距離を少なくしたい人にはお勧めだ。
 70km、1時間40分程度でビジターセンターに到着する。

オリックスレンタカー 近鉄大和八木駅前店 0744-22-4352 奈良県橿原市内膳町4-1-3
トヨタレンタリース 大和八木駅前店 0744-25-1620 奈良県橿原市北八木町1-160-1
大紀レンタカー 橿原営業所:0744-28-0854(9時〜18時)
ニコニコレンタカー橿原神宮前店:0744-22-2410(8時〜20時)
ガッツレンタカー奈良橿原店:0744-20-2250(9時〜19時)

登山道

登山道紹介

登山道:駐車場→日出ヶ岳(ご来光)→
健脚+時間が無い+天気が良いという条件が揃えば、東大台と西大台を一日で回るコースをオススメする。夏であれば4:30頃駐車場を出発→


山小屋

心・湯治館

 大台ヶ原駐車場に面する宿泊施設。山頂からの宿泊施設ではここが一番近い。新館、旧館とあるが山小屋と言うよりは旅館的な雰囲気。ここから山頂まで30〜40分の位置が何よりの魅力。ご来光にも十分に間に合う。風呂あり、洗濯は🆖。

心湯治館全景


・連絡先:07468-2-0120 または 090-3056-1695
・営業期間:4月〜11月
・料金:
1泊2食(相部屋):9,000円
1泊2食(個室):12,000円〜

粟谷小屋
・電話:090-1567-0010
・E-mail:info.awadanigoya@gmail.com

温泉

本気で近所の温泉というのが無い。公共交通機関では絶望的。私は東大台、西大台それぞれ1日と計画して、当日勢いで変更してしまったので出来なかったが、理想的な試合運びとしては(もちろん天気が持つ前提)大台ヶ原の宿泊は1泊で抑えて、下山後、更に下山し次なる大峰山登山に備え、そちら側の宿泊施設に宿泊するのがBEST解だった。

上北山温泉 薬師湯(フォレストかみきた内)

 大台ヶ原駐車場から約70キロ程離れたところにあるホテル兼温泉施設。西大台に入山すると何と無料で入湯できる特典付き!

季節

関連参考資料

上北山観光情報
様々な登山道が紹介されていて分かりやすい

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