安達太良山

概要

紅葉の名所で有名な百名山

 福島県二本松市の西に位置する安達太良連峰の主峰。紅葉の名所として知られ、「百名山 紅葉」で検索すると必ず上位に登場する。何よりコース難易度が低く初心者でも手軽に登れるため人気の山だ。高村光太郎が「あれが阿多多羅山」と智恵子抄で詠んだ事でも知られる。

 安達太良連峰は安達太良山の他に、鬼面山、最高峰の箕輪山、和尚山などで構成される。

両極端な二面性

 山の東側は樹林帯でハクサンシャクナゲなどが咲くお花畑なども見られる植物が豊富な印象だが、山頂を越えて鉄山方向に向かうと、一気に沼ノ平に象徴されるような荒々しい火山の雰囲気に一変する。沼ノ平は月面を思わせるような地形らしく(月には実際に行ったことがないので分からないが。。。)、一面が白褐色に覆われていてとても印象深い。

この山頂にも神が

 安達太良山は「乳首山」という別名があるくらい山頂が突起系の構造をしており、山頂に来て最後の最後で岩場を登ることになる。山頂はだだ広いという訳ではないが、かなりの人数が収容できるため白根山や筑波山などのように写真を撮るヒマもないほどの慌ただしさはない。が、紅葉シーズン真っ只中の時はそれなりに並んでから山頂到達となる。

 眺望はかなり良い。吾妻連峰、磐梯山、飯豊連峰の山々、そして猪苗代湖や桧原湖を遠くに望む絶景を手前の紅葉の先に堪能できる。

 

みどころ

山頂

 文字で説明するより見たほうが早いだろう。近隣百名山の磐梯山、吾妻山を始めとした山々、猪苗代湖や桧原湖などの湖。遠くには二本松の市街地を眺めながら、そして紅葉と、とにかく眺望レベルはかなり高い。

紅葉

 この山の最大の特徴はこの紅葉だ。全山紅葉が美しく「紅葉 百名山」で検索するとレギュラー的に登場してくる。紅葉季節ではあらゆる所から紅葉を見ることが出来る。ロープウエイに乗りながらから眺めるのも、山頂からの眺めも全て良いのだが、一番は安達太良山の八合目にある薬師岳から全山紅葉を眺めるのが迫力があって良いかもしれない。ここまで来れば完全に好みなので、安達太良山を歩きながら好きなところでゆっくりと紅葉を楽しむのが一番だ。

沼ノ平火口原

 そういった紅葉の安達太良山とは対照的なのがこの沼ノ平になる。山頂から鉄山方向に向かう途中にある荒々しい景色で月面と似たような景色らしい。紅葉の美しさとはまた違った趣もあり、山頂から少し足を伸ばせばその片鱗だけでも見ることが可能なので、是非足を向けることをオススメする。

 

評価

オススメ度はかなり高い!登山道によるが、代表的なロープウエイからの山頂往復であれば、百名山の中でもかなり難易度の低い部類に入るので初心者でも安心して登山を楽しめる。そして秋の全山紅葉は圧巻で、登山の楽しみに更なる彩りを加えてくれる。行くなら圧倒的に秋。もっと言うと紅葉シーズンを狙うべきだろう。紅葉はその年により時期が変動するので天気予報や観光協会などからこまめに情報を得たほうが良い。ちなみに私が行った2023年10月14日(土曜日)で見頃の一歩手前だったがそれでも十分に美しい紅葉を味わうことが出来た。駐車場のオジさんの話だと、1週間前の10/7頃は山は完全に緑で全く紅葉の気配もなかったらしい。

 注意点としては登山道は幅が狭く、更に紅葉時期の土日は混雑する上に(私が行った日は更に晴天が重なった)初心者ハイカーが多く後ろを気にしない人や、不要な譲り合いが各地で発生することで登山客渋滞が起きる。よって予想外に時間を取られる可能性があるので要注意。

  • 総合難易度:🌋
  • 体力度  :🌋🌋
  • 難易度  :🌋
  • オススメ度:🌋🌋🌋🌋🌋 

基本情報

  • 所在地:福島県
  • よみがな:あだたらやま
  • 最高峰:安達太良山(あだたらやま)
    *ちなみに近隣の鉄山(1,709m)箕輪山(1,728m)のほうが標高は高い
  • 標高:1,700m

ここはこうしたら良い!

  • 紅葉季節の週末は登山客渋滞注意(登山道が狭い)
  • 紅葉はいきなり来るので、観光協会などで情報収集することをオススメする。

登山口

概要

  メジャーなのがロープウエイ山頂駅。ちなみにロープウエイに乗らず自力で行く場合、つまりロープウエイの山麓駅に当たるのが奥岳登山口となり、走行時間が約1時間プラスされる。あとは沼尻登山口、塩沢登山口がある。全登山口はヤマレコのページに記載がある。

公共交通機関の場合

  • 奥岳登山口(ロープウエイ):JR二本松駅、郡山駅よりバスあり
  • 塩沢登山口:JR二本松駅よりバスあり。
  • 沼尻登山口:公共交通機関無し。

レンタカー活用

 近隣の百名山である磐梯山や吾妻山も抱き合わせで登頂する場合はレンタカー必須。公共交通機関では時間的ロスがかなり発生する。

登山口紹介と行き方

奥岳登山口(ロープウエイ山麓駅)

 もちろん最も速いのが車で目指す方法だ。駐車料金は紅葉季節で1,000円払えば前のほう、つまりロープウエイ駅の近くに停めることが出来る。私が到着したのが紅葉季節の土曜日11時頃だったが停める場所は意外とあり渋滞などは発生していなかった。が、これは幸運だったようだ。紅葉季節の週末は渋滞覚悟が望ましい。

 公共交通機関ではJR二本松駅から福島交通シャトルバス奥岳便というのがあるのと、JR郡山駅からあだたら高原スキー場シャトルバスが出ているが、どちらも季節限定便のため運行状況は個別に確認するのが良いだろう。

宿泊施設:岳温泉

  • 最寄駅:二本松駅(JR東北本線)、次点は郡山駅
  • 最寄駅からの交通:二本松駅–(🚌45分程度)→奥岳登山口(ロープウエイ山麓駅)

塩沢登山口

 こちらもJR二本松駅からバスがある。

登山道

登山道紹介

概要

 登山口が様々あるぶん、登山道の種類も増える。が、超主流がロープウエイ利用、もしくは利用せずに麓の奥岳登山口からの登山道になる。あとは箕輪山まで縦走するかどうかで登山道が変わるか。

結論は?

 結局のところ、奥岳登山口からロープウエイに乗り、安達太良山山頂と鉄山を制覇して戻ってくるのがお手軽で良い。ただ、鉄山から安達太良山に戻る際に、くるがね小屋立ち寄りが目的でも無いのにその方向に下りると、山頂に向けて見事な登り返しがあるので相当メンタルに来る。😭

山小屋

営業小屋

 山中唯一の営業小屋がくろがね小屋。温泉の源泉がここから湧き出しているため温泉付きの山小屋というかなりの贅沢感がある魅力的な小屋。但し、2023年10月時点では老朽化による建て替え工事中のため営業休止中。再開は2025年を予定しているとのこと。

 ちなみに麓に山小屋はないが、車であればロープウエイから10分としない位置に岳温泉という温泉街があるため、温泉旅館で前泊(後泊)するのもGood。もちろん日帰り温泉も対応している。

  • くろがね小屋
    温泉付きの山小屋。2023年現在は建て替え工事のため利用が出来ないが、再開後は山中で温泉を楽しみたい。この山自体は山中泊するほどの規模感でもないので、近隣の山を制覇してからもうひと山というときに活用するのが良いかもしれない。

温泉

岳温泉

 麓にある温泉街。車があればアクセスは◎。ちなみにお湯は山頂の鉄山から引いているとのこと。鉄山を登頂した後にこの温泉に浸かると感慨もひとしおだ。

バッチ販売所

  • くろがね小屋

季節

  • 1月
  • 2月
  • 3月
  • 4月
  • 5月
  • 6月
  • 7月
  • 8月
  • 9月
  • 10月:紅葉!🍁🍁🍁🍁→BEST
  • 11月
  • 12月

関連参考資料

あだたら高原HP

登山情報が一式揃っていて分かりやすい

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